千葉県の外房に面する高台の住宅地に計画したゲストハウスです。

オーナーの廣渡さんからは、家族や友人知人だけでなく、街の人たちにも愛される場所としたい、というご要望を受けて設計を始めました。

具体的には、外観を構成するスキップ状の縁側空間がそのまま人の居場所になり、2階への外部動線にもなっているという構成です。

大屋根の下の1/3くらいの空間を立体的な半外部の縁側空間とする事で、大人数でも少人数でも許容可能な居場所となる事を想定しています。

同時にその姿が新興住宅地の単調な風景の中に、私有と公共のあいだのような空間を作り出し、人の営みの余韻がそのまま街の風景になるような建築を作りたいと考えました。

施工や構造については、太い杉丸太の原木(末口400φ程度)を使用した「貫工法」を採用しています。

そのスケール感と初源的な木材の扱いが、本計画にて考え続けていた「住宅地の新しい公共の風景」としての建築のあり方に通じると考えたからです。

丸太に貫を刺すための穴の加工は、林業の木こりの方が得意なのでは?という大工さんの着想でチェーンソーにて開けられました。

別途作ったサウナ小屋の曲面の梁は、山の斜面に曲がって生えていた木材です。

敷地の段差処理のために設けた石積みの擁壁も、「野積み」という工法にて素人のワークショップ形式にて2日間で作り上げました。

初源的な建築行為に立ち返って職人と共に作り上げた、ハイブリッドな木造建築です。