商店街のツリーハウス
Treehouse in the shopping district
中野区の商店街に計画した3階建ての住宅です。
敷地は間口3.6mで約40㎡。東京の電車の車両の幅は3m程度なのですが、ちょうどその車両を縦に3段積み上げたような大きさしか建築できない敷地でした。
そう言う意味では設計した僕たちもエライですが、何よりも更地の段階でこの土地に住もう!と決意された建主の近藤さんが何より凄いのです。
構造は1、2階をRC造、3階を木造として建築の軽量化を計りつつも、3階を支える円柱や外階段という街と暮らしの境界の要素はあえて肥大化させています。
建築の小ささとの比率で存在感を増幅させ、それが街との距離感に転換されるように考えました。
商店街という環境をよりワイルドに敷地に巻き込み、都市を森と見立てたツリーハウスのような建築になる事を目指した住宅です。
擬態という方法/街のフリをした建築。
動物や昆虫が環境に同化して身を隠す事を『擬態』といいます。
カメレオンとかナナフシなどの弱い生き物達は、自分の体の色や模様を環境に同化させる事で、天敵から身を守っていると言われています。
都市の小さな建築達の産まれ落ちる環境も、そんな自然界の生き物達の環境と似ているのではと思います。
ちっぽけな土地しか手にする事ができないにも関わらず、都会であればある程にナワバリ(境界)意識がつよいため、建築ができるたんびに境界線が増え、周りに敵が増えるばかり。
だったら建築も、街のフリをしてみたらどうでしょう?
そしたらいつのまにか自分の家が街そのものになっちゃって、『おー、この街そのものが我が家だ!めっちゃ得した』って思えるかもしれません。
そんな事をいつも考えています。これからが楽しみです!