街のピロティー。

「全くの無駄こそ、一番意味があるのだ!」

イベント時の様子。

「月のとびら」

月のとびらは、2019年から4年間限定でオープンした貸しスペースとしての名前でした。

主にはAirbnbで世界中の旅行者の旅の宿として、また時にはイベントや貸しギャラリー、撮影会場として。

さらに宿泊込みの食事会やパーティースペースとしてなど多目的な用途に利用されました。

実は2019年から家主の小田原さんが、4年間、地方に転勤になることになりました。

こういう場合、もちろん不動産屋さんを通して4年間の定期借家にするのが一般的ですが、そうすると4年間の間は、家主の小田原さんですら、この家には入ることができませんし、どのように使われるかも予測不可能です。

そこで、4年間、レンタルスペースとして運用させていただく事になりました。

そんな風に手探りで始めた事業でしたが、たくさんの素敵なゲストや街の皆さんとの出会いがあり、最終的には世界中の方々からたくさんのレビューを頂くようになりました。

家にとっては、短期利用を繰り返すことで、その度に清掃が入りますので、住んでいる時よりも、家が磨かれていくような感じすらします。

何より時には、小田原さんも自分の家に帰ってくる事が実現しました。

途中コロナ禍に突入しましたが、今思うとあっという間の4年間。

たくさんの出会いと繋がりとともに、小田原さんにお返しする事ができました!

前面道路より。

2階まで直接アプローチできるため、家全体が街に開かれたような、いろんなイベントに利用されました。

1階ギャラリー。

うつわ空さんが一週間展示販売会をしてくれました。

これは、輪島塗のうつわの展示を1階で行い、そのうつわを使用して2階で食事をするというイベントです。

うつわや小物を展示するのにとても映えるギャラリーです。

商店街と連続した雰囲気で、イベントを行う事ができます。

コロナ禍の時は「月とびリモート」としてニコ設計室で利用していました。

1階の様子。

左の写真は、ギャラリーとプライベートを仕切るとびらです。

右は、寝室。

2階。テラスまで開け放して、ゆったりと過ごす事ができます。

外階段から、直接2階に出入りする事が可能なため、1階と分けて利用することもできます。

2階テラスから、商店街を見下ろしています。

2階の台所。全体を利用して、食をテーマにしたイベント利用の方に好まれています。

階段室。

3階には、お風呂と、トイレとゲストルームになる部屋が二つあります。

小田原さんの選んだ大きなバスタブは、ゲストに一番人気でした。

いつも5人分のタオル類を準備していました。

左:畳の書庫として作った一番ちいさな黄色の部屋は、実はこの家で一番人気の寝室になりました。不思議。

右:屋上も、良い季節は人気の場所です。街が一望できます。

3階:子供部屋は、お子さんの作品が置いたまんま。

そういうところが、民泊のおおらかさですね。

3階から、商店街を見下ろしたところ。

前面道路からの外観。

今ではかなりツタが外壁を覆い始め、植物の少ない商店街でのグリーンスポットになっています。

2階の居間より商店街を見る。

門型の街のピロティーが、商店街の賑やかさを適度に仕切っているのがよく分かります。

商店街に出たくなったら、いつだって。

それこそ、街に住んでいるという醍醐味です。

こんな商店街と暮らしの関係を描いて設計しました。

家と街のあいだに。